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Q&Aで知る商標制度 海外

当事務所は、世界160カ国以上の国・地域における商標登録出願の実績があり、長年に渡る豊富な経験により各国事情に精通しています。
また、欧米、アジア、オセアニアの他、中東や中南米など、世界各国の現地代理人との間で良好な協力関係を有しています。
下記の回答は、当事務所が蓄積したノウハウのごく一部をご紹介したものです。

Index

制度一般 制度詳細 権利一般 出願一般 出願詳細 調査 最後に

制度一般

1-1商標登録制度はどこの国でもありますか?
1-1ハーモナイゼーションによって、ほぼ全ての国で似たような登録制度がありますが、ミャンマーやエチオピアのように登録制度がなく、新聞紙上での警告広告制度を採用している国もあります。登録を希望される国の詳細は、当事務所にお問合せ下さい。
1-2海外での出願は、国ごとに行わないといけませんか?
1-2国によっては、後述する国際登録出願やCTM出願により、複数の国についてまとめて出願することができます。当事務所では、登録を希望される国について最善の出願方法をご提案します。
1-3国際登録出願とは何ですか?
1-3いわゆる、マドリッド協定議定書(マドリッド・プロトコル)において定められた簡易、迅速な出願手段で、一度の出願で複数の指定締約国において商標の保護を可能とする制度です。具体的には、本国における「商標登録」または「商標登録出願」を基礎として保護を望む締約国を指定した国際登録出願を行い、世界知的所有権機関(WIPO)国際事務局が管理する国際登録簿に国際登録を受けることにより、指定締約国においてその保護を確保するものです。(2009年1月現在の締約国数:79ヶ国)
1-4国際登録出願のメリットとデメリットについて教えて下さい。
1-4一度の手続で複数の締約国に出願可能なため、各国ごとに出願するより、簡易、迅速、低廉に出願でき、また登録後も管理が容易というメリットがあります。しかし、実体的な審査は各国で行われるため、拒絶理由などが発生した場合、結果的に費用がかさむことも考えられます。また、国際登録出願の基礎となる本国の出願等が拒絶等されますと締約国において保護を求められなかったり、基礎となる出願等の指定商品・役務の拡張も認められないなどの制約があります。

参照

特許庁ホームページ マドリッド協定議定書の概要について http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/seido/s_shouhyou/mado.htm

1-5CTMとは何ですか?
1-5CTMは「Community Trade Mark」 の略で、EU加盟国の商標を意味します。スペインにある欧州共同体商標意匠庁(OHIM)がその登録機関であり、ひとつの出願で登録されれば、ヨーロッパ27ヶ国に効力が及ぶというメリットがあります。もちろん日本の企業も出願することができます。
なお、上述の国際登録でEU全体を指定することも可能です。

参照

OHIMホームページ
http://oami.europa.eu/ows/rw/pages/index.en.do

1-6ARIPO、OAPIとは何ですか?
1-6いずれも、アフリカにおける協定で、それぞれ英語圏諸国16ヶ国が加盟するARIPO(African Regional Intellectual Property Organization:アフリカ広域知的所有権機関)と仏語圏諸国16ヶ国が加盟するOAPI(Organisation Africaine de la Propriete Intellectuelle:アフリカ知的所有権機関)を指します。ARIPOは加盟国の批准が進んでいないようですが、OAPIは問題なく機能していますので、これらの地域に保護を求める際には活用をお勧めいたします。
1-7アンデス共同体とは何ですか?
1-7アンデス共同体に加盟しているボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルーでは、商標登録出願は各国ごとに行う必要がありますが、登録後、いずれかの国で使用していれば、他の共同体においても使用と認められたり、いずれかの国の登録を基礎に、他の共同体の出願に対し異議申立を行ったりすることができます。
1-8外国でも指定商品の国際分類への書換登録申請が必要な国はありますか?
1-8はい、あります。例えば、韓国では旧韓国分類で登録された商標登録を更新する際、 国際分類の商品区分に沿った書換の手続(指定商品の記載と区分の修正)を行う必要があります。 当事務所に更新のご依頼を頂ければ、適切な書換方法をご提案します。
1-9CTM登録があるので、イギリス登録は更新しなくても良いですか?
[イギリス登録の拡張登録制度について]
1-9イギリス登録については、拡張登録という制度があります。
イギリス連邦に属するキリバス、ソロモン諸島、ツバル、バヌアツ、グレナダ等の国で採用されている商標登録制度のことで、イギリスの商標登録を基に、自国での商標登録を認める制度のことです。

イギリス登録があっても、その後に同一商標をCTMで登録している場合、この制度のことを忘れてイギリス登録の更新をしないことがあります。
中には、ケイマン諸島のようにイギリス登録だけではなく、CTM登録を基に拡張登録を認めている国、アンギラ等のように直接出願が可能となった国も出てきておりますが、多くの国ではイギリス登録がないと、拡張登録ができませんので注意が必要です。

なお、これらイギリスの海外領土では、イギリス登録、CTM登録、イギリスを指定した国際登録を有していれば、拡張登録手続きを行わなくても自動的に商標権の効力が拡張するとみなしている国もあります。

たとえば、イギリス登録を有していれば、マン島、フォークランド諸島へは自動的に商標権の効力が及びます。
同様に、CTM登録あるいはイギリスを指定した国際登録を有していれば、マン島およびジャージー島へは自動的に商標権の効力が認められます。なお、マン島、ジャージー島と同じイギリス王室属領(直轄領)であるガーンジー島へは自動的に権利が及ぶことはなく、イギリス登録を基とした拡張登録の手続きが必要となります。
また、CTM登録と国際登録については、自動的な権利の拡張を認めているジャージー島も、イギリス登録については、拡張登録手続きを必要としています。

このように、イギリスの海外領土の商標制度は各国によってイギリス登録、CTM登録、イギリスを指定した国際登録の取り扱いが様々に異なっておりますので、これらの商標登録の更新について検討される際は、下記イギリス知的財産局のホームページで関心のある地域の法制度を確認の上、慎重に検討されることをお勧めいたします。

参照

http://www.ipo.gov.uk/pro-policy/policy-information/extendukip.htm (英語のみ)

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制度詳細

2-1実際に商標を使用していないと登録できない国があると聞いたのですが。
2-1世界には商標権が商標登録により発生すると考える登録主義を採用する国と、 使用により発生すると考える使用主義を採用する国があります。 日本は前者ですが、例えばアメリカなどのように使用主義を採用する国では、 出願形態によっては登録にあたり使用証拠の提出が必要となります。 フィリピンでも出願から一定期間内に使用証拠の提出が必要です。 なお、登録主義、使用主義に関わらず多くの国で登録後3年又は5年以上使用されていない商標登録は取消しの対象となります。
2-2審査をしない国もあると聞いたことがあるのですが。
2-2日本のように、方式、識別性、先行商標の審査を行う国のほか、ドイツ、フランス、CTM等のように、方式や識別性の審査のみを行い、 積極的には先行商標の審査を行わないで登録する国もあります。また、異議申立があった場合に、審査を行う国もあります。
2-3出願を予定する商標に類似する商標が、先に登録されていても、重複登録が認められる国があるというのは本当ですか?
2-3いわゆるコンセント制度を導入している国(米国、台湾など)では、先登録商標の商標権者の同意書があれば、原則として類似する商標の登録が認められます。ただし、同意書があっても登録されない場合もあります。
2-4音響や色彩を商標登録できる国があると聞いたのですが。
2-4アメリカ、欧州共同体商標意匠庁(OHIM)、オーストラリア等では音響、色彩のみからなる商標だけでなく、動作やホログラムなどを登録することができます。また、アジアの国々では、台湾では色彩のみからなる商標や音響を登録することができ、韓国では色彩のみからなる商標、動作やホログラムなど視覚的に認識できる商標を登録することができます。日本でもそれらの商標の登録が検討されています。
2-5優先権とは何ですか?
2-5いわゆるパリ条約上の利益であり、第1国にされた先の出願に基づいて6ヶ月間の優先期間内に第2国にされた後の出願は、その間に行われた他人の商標によって不利な取り扱いを受けないものとする権利のことです。つまり、日本に出願してから6ヶ月以内に海外の出願を検討すればよいことになります。

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権利一般

3-1日本で商標登録されていれば、海外でもその効力は及びますか?
3-1商標権の効力は、海外には及びません。日本で登録を受けた場合には、その効力は日本国内においてのみ有効です。 このため、権利を主張したい国があればその国で新たな商標登録出願を行う必要があります。
3-2商標権の存続期間は、どこの国でも一緒ですか?
3-2存続期間は10年とする国が多いですが、国によって異なり、カナダは15年ですし、マカオやウガンダのように7年の国、ルワンダのよう に無期限の国もあります。また、日本のように登録日を起算日とする国のほか、出願日を起算日とする国もあります。

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出願一般

4-1出願から登録までの費用はどのくらいかかりますか?
4-1必ず当該国にいる代理人を通じて出願しなければならず、その代理人費用もかかりますので、国によって費用は大きく変わってきます。 お見積りに関しては、当事務所にご相談下さい。
4-2出願から登録までの期間はどのくらいですか?
4-2国によって、出願から登録までの期間は大きく異なります。マレーシアやインドのように、中には10年以上要する国もありますので、外国で商標を使用される予定がある際は、できる限りお早めに出願されることをお勧め致します。詳細は、当事務所にお問合せ下さい。

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出願詳細

5-1出願の際に必要な書類はありますか?
5-1国によっては、委任状や宣誓書、登記簿謄本等が必要となり、中にはこれらの書類について公証、領事査証が求められる国もあります。また、アメリカでは出願形態によっては登録の要件として使用証拠の提出が求められます。当事務所では、公証手続等の代理も致しており、ご依頼頂いた際に、適切にアドバイス致します。
5-2ある国で商標登録を求める際に、他国での登録が必要になることはありますか?
5-2英国の旧植民地である地域、例えばケイマン島などでは、英国の登録証明またはCTM、国際商標登録の登録証明が出願の際に求められます。同様に、大洋州のツバル、バヌアツ、ソロモン諸島などでも英国の登録証明が必要です。また、中東のクウェートでは本国登録が必要であり、本国登録証明の提出が求められます。
5-3国によって、商品・役務の記載方法は異なりますか?
5-3多くの国が、ニース協定に規定される国際分類を採用していますが、ベネズエラなど自国独自の分類を採用している国もあります。どの程度具体的な記載を求めるかは国によって異なり、例えばアメリカや中国では具体的に商品・役務を記載する必要があります。また、タイや中国などでは指定商品等の数により印紙代が加算されますので、不要な商品等は指定商品から除外された方がよいでしょう。国ごとの記載方法の詳細は、当事務所にご相談下さい。
5-4実際使っている商標がカラーの場合、カラーで出願しなくてはいけませんか?
5-4カラーで出願できますが、カラーで使用している場合でも、広範囲の権利取得のため、白黒で出願するのが一般的であるといえます。ただし、香港やニュージーランドのように1出願で白黒とカラーの商標について、シリーズマークとして出願できる国もあります。

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調査

6-1海外で登録されている商標について調べることはできますか?
6-1日本と同様、WIPO、CTM、アメリカ、中国など、特許庁が商標検索用のデータベースを公開している国がありますので、それらの国についてはご自分でも調べることができます。データベースが公開されていない国であっても、現地代理人に依頼し調査を行うことはできます。なお、アフリカ地域などの国では調査ができない国もありますので、ご了承下さい。いずれの場合も登録できるかどうかは専門的な判断になりますので、必ず現地代理人の意見を求めるようにしてください。

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最後に

7-1ツバルやキリバスなどの太平洋の小さな島にも商標登録できますか?
7-1もちろんできますし、当事務所でも出願の実績があります。当事務所は商標出願についての世界的なネットワーク網を持っていますので、どのような国や地域についてもご相談下さい。

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